笠原敏雄著「幸せを拒む病」(フォレスト出版)の第3章「“幸福否定”から見た異常行動や症状の仕組み」では最初に小見出し「幸福否定のさまざまな現れ」の文章で4つの項目を取り上げで、その後、その4つの項目について詳しく検討しています。
この記事ではその4つの項目に関する文章を引用紹介します。
次の記事からそれぞれの項目について学習します。
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幸福否定のさまざまな現われ
幸福否定は、大きく分けると、能力と人格という、人間のふたつの側面に姿を現わします。
ただし、ここには大きな偏りがあり、人格的な側面のほうに、はるかに強く出現するのです。
そのことは、さまざまな能力を発揮しているにもかかわらず、人格的に問題のある人はいくらでもいるのに対して、人格的にすぐれた人の場合には、まずまちがいなく能力を伴っているという、身のまわりに散見される事実を考えるとわかりやすいでしょう。
次に、第1章でとりあげた現象と多少の重複はありますが、幸福否定が関係していることが比較的わかりやすい現象を、読者の方々に関心をもっていただけそうな項目の中からいくつかとりあげ、詳しく解説することにします。
それは、次の4項目です。
これら4項目を、能力と人格のどちらの側面に関係しているかという視点で強いて分けると、最初の2項目は、能力的な側面と人格的な側面の両方を含んでいるのに対して、あとの2項目は、主として人格的な側面に関係しているといえるでしょう。
①課題の解決を先送りする
②自らの進歩や成長を嫌う
③自他の愛情を受け入れようとしない
④反省を避ける
いずれも、比較的多く見られる現象であるのは確かですが、どれもがすべての人に当てはまるわけではないことは、あらためて言うまでもありません。
また、このような並列的な分けかたが必ずしも適切なわけでもありません。
最初のふたつは、多少なりとも重なり合うでしょう。
また、4番目の項目は重要です。
それ以外のすべての項目に関係してくるからです。
あるいはほかのすべての項目の上位にあると考えることもできます。
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4つの項目の説明の中で「さまざまな能力を発揮しているにもかかわらず、人格的に問題のある人はいくらでもいるのに対して、人格的にすぐれた人の場合には、まずまちがいなく能力を伴っている」と指摘し、幸福否定は能力的な側面より人格的な側面のほうにはるかに強く出現するという結論は大変重要なものであると直観します。
このブログでは趣味活動における能力的な側面に焦点を当てて「幸福否定」現象を学習しています。
しかし、はたして自分に「自他の愛情を受け入れようとしない」現象、「反省を避ける」現象がどの程度存在するのか、あるいはその現象が自分の学習テーマとどのようにかかわるか、全く先が読めていない白紙の現状があります。
順次学習を進めていきます。
畑の空 2016.07.24
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