2016年11月3日木曜日

笠原敏雄著「幸福否定の構造」(kindle版) 権威に頼ることと幸福否定の関係

このブログでは一般解説本である笠原敏雄著「幸せを拒む病」(フォレスト出版)の学習をしていますが、その親本ともいうべき笠原敏雄著「幸福否定の構造」(kindle版)を読んでみました。

その中で自分の趣味活動において大変役立つと思われる記述を見つけましたので、メモしておきます。

自分が権威とみなすものをつくれば認知の歪みが生まれる。

その背景には自分の判断に自信があることを自分に対して否定する幸福否定現象が存在しているという趣旨です。

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自分 が 権威 と 見なす 者 の 判断 に従って、 偽物 と 思え ば それ らしく 見える し、 本物 と 思え ば また それ らしく も 見える。 

その 点 では、 しろうと も 専門家 も、 自分 が 権威 と 見なす 相手 が 違う だけで、 基本 的 には 似 た よう な もの で あろ う。 

人間 の もの の 見え かた や 考え かた には、 この よう な 要素 が 大きく かかわっ て いる ので ある。 

この 種 の 認知 の 歪み にも、 幸福 の 否定 が 関係 し て いる。 

幸福 否定 という 観点 に 立っ た 表現を すれ ば、 人間 は、 自分 の 意識 で 権威 と 見なし た 存在 に 忠誠 を 尽くす ため に、 事物 の 認知 を 積極的 に 歪め、 それ を 自ら の 意識 に 突きつけ て いる、 という こと に なろ う か。 

つまり、 自ら が 頼る べき 権威 を、 何らかの 基準 に 基づい て、 自分 の 中 に 無意識 の うち に 作りあげ て いる という こと で ある。

とは いえ、 なぜ その よう な こと を する ので あろ う か。 

いずれ に せよ、 その 結果 として、 自分 の 判断 は 放棄 さ れる。 

そう する と、 この よう に 手 の 込ん だ 策 を 講ずる のは、 自分 の 判断 自体 を、 あるいは 自分自身 の 判断 に 自信 が ある こと を 否定 する ため、 という 可能性 が 出 て くる。 

結局 は、 自分 が 事実 を 知っ て いる こと を、 自分 の 意識 に対して 否定 し て 見せる ため なのでは ない か という、 妄想 一般 に 共通 する 構造 が ここ でも 浮かび上がっ て くる ので ある。  

笠原敏雄著「幸福否定の構造」(kindle版)から引用

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この記述は図書のなかでは医療や催眠などの文脈の中で語られています。

その文脈自体も興味があるのですが、それより一般論として大変大切な記述であり、趣味活動の参考にしたいと思いました。

幸福否定の学習も、笠原敏雄著「幸せを拒む病」(フォレスト出版)や笠原敏雄著「幸福否定の構造」(kindle版)などについて、権威としてアプリオリな正当視をすることなく、素人なりに、門外漢なりに体験的、論理的にその内容を確かめながら進めたいと思います。

風景



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